都市農地活用-相続税対策、生産緑地対策、採算性の悪い事業用地対策等々を支援

特定非営利活動法人

都市農地活用研究会

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相談があった主な問題 ・課題

相続・相続税対策、採算性の悪い事業の改善・転換、安定収入の確保、資金調達、底地・借地を活用した収益改善、土地売却に伴う譲渡所得税対策、固定資産税対策 等々

解決に活用できた余剰宅地や耕作難の農地

不採算事業用地、工場・倉庫などの跡地、遊休宅地(自宅周辺や離れた所にある放置気味の物置の宅地)、生産緑地、底地・借地 等々

<実例1>

老朽化した社宅・独身寮跡地の土地活用―特別養護老人ホーム

特別養護老人ホーム(正面)
特別養護老人ホーム(正面)
特別養護老人ホーム(全容)
特別養護老人ホーム(全容)

①依頼者:都内の市街地に社宅・独身寮を所有する老舗の中小企業 (東京・練馬区)
②プロジェクト:社有地の活用―特別養護老人ホーム(鉄骨造3階建 特養30室 ショートステイ4室)
③敷地面積:970㎡(293坪)   
④建築延べ床面積:1,300㎡(393坪) 
⑤着工までの期間:16か月 
⑥着工から竣工までの期間10か月
⑦地権者:1名

1.相談事項

老舗の中小企業。

市街地にある社宅・独身寮跡地の活用(社有地、敷地面積970㎡)。

金融機関の研修会で当社の説明を受けた行員による顧客への土地活用の話がきっかけ。

長年地元に根付いてきた企業のため、社会貢献・地域貢献に土地を役立てたいという親(前社長)の意向を満たし、子息(現社長)としては、既存建物の解体費を捻出したい、借入は避けたい、不動産管理の負担を軽減し本業に専念したい、という双方の意向を満たせるような土地活用方法の相談。

2. 提案

親が希望する社会貢献・地域貢献の視点から今日望まれている高齢者福祉施設を選択。

さらに公的補助制度により、相当額の前払い一時金を早期に入手できる特別養護老人ホーム(特養)を選択。

特養への土地活用なら、前払い一時金を活用でき、老朽建造物の解体費の捻出が可能で、残金の運用や定期的な地代で将来的に安定収入も確保できる目途が立つため、特養への定期借地による活用を提案。

3. 実施

  • 特養の整備計画、立地適正の調査
  • 建設イメージや採算性などの企画案作成、提案
  • 運営事業者となる社会福祉法人の選定
  • 定期借地条件の調整
  • 土地所有者と運営事業者間の予約契約書、定期借地権設定契約書作成、締結仲介
  • 都、区の施設整備許認可取得、補助申請、協議
  • 近隣説明会等周辺住民との調整 等々を経て実現に向けたコンサルティングを実施

4. 成果 

1)前払い一時金による老朽建造物の解体経費、事業改善費の早期捻出
2)親(前社長)が希望した社会貢献、地域貢献できる土地活用の実現
3)企業の長期的安定収入となる地代収入の確保
4)オーナー型企業の相続対策の一部達成
5)建設物 特別養護老人ホーム(鉄骨造 地上3階建て  特養30室 ショートステイ4室)

<実例2>

面積が小規模な生産緑地の活用―都市型軽費老人ホーム

寮跡地を都市型軽費老人ホーム

①依頼者:都内の市街地に小規模な生産緑地を所有する都市農家  (東京・練馬区) 
②プロジェクト:生産緑地の活用―都市型軽費老人ホーム (鉄骨造2階建 20室) 
③敷地面積:700㎡(約212坪)   
④建築延べ床面積:570㎡(約172坪) 
⑤着工までの期間:10か月 
⑥着工から竣工までの期間6か月
⑦地権者:1名

1.相談事項

都市農家。都市部に小規模な生産緑地を所有しているが、耕作の継続が厳しくなり、十分な収入も得られなくなった。

生産緑地を活用して、賃貸収入が定期的に安定して入り、将来的に安心して生活できるようにしたい。

生産緑地の活用は2022年にこだわらない。

早ければ早いほど良い。社会貢献できる活用ならなおよい。

2. 提案

面積的に小規模な生産緑地でも公益施設なら指定後30年が経過する2022年より前でも活用できること。

東京都が整備を進めている比較的低額で利用可能な「都市型軽費老人ホーム」なら建築費などの補助制度が充実していること。

また、特別養護老人ホームの待機者問題や年々増加する高齢者の状況から考えても、ほぼ満室で運営でき、長期的に安定収入が見込めること。

社会貢献、地域貢献にもなることなどから、「都市型軽費老人ホーム」への活用を提案。

3. 実施

  • 都市型軽費老人ホームの整備計画の調査、立地適正の調査
  • 建設イメージや採算性などの企画案作成、提案
  • 運営事業者となる社会福祉法人の選定
  • 土地所有者と運営事業者間の予約契約書、定期借地権設定契約書作成、締結仲介
  • 都、区の施設整備許認可取得、補助申請、協議
  • 近隣説明会等周辺住民との調整等々を経て実現に向けたコンサルティングを実施

4. 成果 

1)面積的に小規模な生産緑地を指定後30年経過前に特養への定借でなく建貸し用途としての活用
2)建築費など補助制度の活用による初期自己負担の軽減
3)将来的な安定収入の確保
4)社会貢献、地域貢献
5)建設物 都市型軽費老人ホーム(鉄骨造 地上2階建 20室)
  *2021年5月オープン

<実例3>

自宅から離れた場所の生産緑地の活用― 特別養護老人ホーム

①依頼者:都市農家(顧問税理士の紹介)  (東京・練馬区) 
②プロジェクト:都市農業の相続対策―特別養護老人ホーム(鉄筋コンクリート造3階建 特養55室 ショートステイ11室)
③敷地面積:2,900㎡(877坪)  
④建築延べ床面積:3,000㎡(908坪) 
⑤着工までの期間:15か月 
⑥着工から竣工までの期間 12か月(予定) 
⑦地権者:1名

1.相談事項

都市農家。顧問税理士を通じた相談。相談者は自宅隣接と自宅から離れた場所に生産緑地を所有。離れた農地の管理は外部委託中。相続対策をしておきたい。2022年を待たずに早期に対策ができればなおよい。社会貢献・地域貢献にもなるような方法があれば提案してほしい。

2. 提案

生産緑地という農地への制約、相続対策に必要な資金準備、社会貢献性・地域貢献性、2022年にこだわらない、早期でも可能 等々

――これらの条件を満たすものとして、特別養護老人ホーム(特養)への定期借地による活用を提案し実現までの過程についてコンサルティングで成功に導いた事例で具体的に説明。

メリットとして

  • 前払い一時金の補助制度があるため早期の資金調達ができること
  • 貸地の広さから相当額の一時金になるため相続対策以外への資金活用も十分できること
  • 地代も長期にわたり定期的に入ってくるため安定収入を確保でき、先々の資金計画も立てやすくなること
  • 社会福祉法人が運営するため管理費用も必要なく、運営・管理の手間も全くかからないこと
  • 相続の際に更地でなく定期借地の底地として評価され相続税評価も下がること
  • 50年で契約した場合は、返却時に更地として返却されるため、孫の代になっても定借の継続、または孫の考えで別の用途に活用できるなど貴重な資産として残せること等々を説明 

3. 実施

  • 特養の整備計画の調査、立地適正の調査
  • 建設イメージや採算性などの企画案作成、提案
  • 運営事業者となる社会福祉法人の選定
  • 定期借地条件の調整
  • 土地所有者と運営事業者間の予約契約書、定期借地権設定契約書作成、締結仲介
  • 都、区の施設整備許認可取得、補助申請、協議
  • 近隣説明会等周辺住民との調整等々を経て実現に向けたコンサルティングを実施

4. 成果 

1)社会貢献、地域貢献できる土地活用の意向を実現
2)早期の資金調達を実現、相続対策を完了
3)建設物 特別養護老人ホーム(鉄筋コンクリート造 地上3階建て 特養55室ショートステイ11室)

<実例4>

父親が急死し、母親と子息2名の相続で円滑な資産継承と収益の確保対策を提案、実施

事業前

グリーン:生産緑地  
ブルー :賃貸マンション

事業後

防音賃貸マンション
防音賃貸マンション
楽器演奏が可能な室内
楽器演奏が可能な室内

①依頼者:都市農家(東京・小平市) 
②プロジェクト:都市農業の資産承継―防音賃貸マンション (鉄筋3階建て 26戸)    
③敷地面積:831.99㎡   
④建築延べ床面積:1,031.11㎡  
⑤着工までの期間:6か月 
⑥着工から竣工までの期間8か月 
⑦地権者:1名

1.相談事項

都市農家。

相続が発生し、主な資産は生産緑地、賃料が下落したマンション、自宅、自営業事務所ほか不動産中心。

農業収支は赤字だが出来る限り続けていきたいとのいうのが長男の意向。

生産緑地については、父親との話で、自宅から離れているものは売却して納税資金とし、自宅周辺のものは、長男が納税猶予を受けて続けることになっていた。

しかし収益の改善が見込めず長男の子息(中学生)が農業を引き継ぐかは決まらない状態。

うまく資産を継承する方法はないか。

2. 提案

長男が納税猶予を受けて生産緑地を相続した場合は終身営農が避けられず次世代への負担にもなり、告示後30年経過後も制限解除が困難になるため、
1)1次相続は、母親がほぼすべての資産を相続、生産緑地は母親が納税猶予を受ける。
2)離れた生産緑地の売却により、納税とマンション借り入れを軽減。   
3)自営業事務所敷地を活用することにより、2次相続対策、収益改善を図る。

3. 実施

長期にわたり賃料の下落がなく空室率も低い事業として、コンビニエンスストア、高齢者住宅、ペット可マンション、その他の事業を検討。

「24時間楽器演奏が可能な防音賃貸マンション」事業を選択。

金融機関、運営事業者、設計事務所、施工会社を選定。完成までの総合的なコンサルティングを実施。

4. 成果 

1)現在の生活に余力をもたらす収益の改善。
2)次相続では、納税猶予を必要としない相続・相続税対策の実現。

<実例5>

不採算事業用地―収益安定化を第一義に サービス付き高齢者向け住宅」(サ高住)を完成 

事業前

事業後

①依頼者:主事業は不動産賃貸業(埼玉・新座市)
②プロジェクト:不採算事業の転換―サービス付き高齢者住宅 (鉄筋3階建て 50室)
③敷地面積:2,380㎡、「サ高住」1,520㎡
④建築延べ床面積:2,200㎡  
⑤竣工までの期間:1年6か月 
⑥地権者:1名

1.相談事項

重圧となった税務対策、相続・相続税対策などに加え、収益の安定化も図りたい。 

2. 提案

不採算事業用地を活用した事業転換により、懸案事項を解決でき将来的な安定収益も見込め、資金調達も可能な事業として「サ高住」事業への転換を提案。 

3. 実施

行政・金融機関折衝、資金調達のベースとなる担保物件の調査、収益を上げる方法の研究、その他各種関連機関、企業との折衝。

行政手続き、金融機関の融資、介護サービス大手㈱メッセージの「サ高住」事業構想と運営協力の取り付け、建設関係者との折衝、実現までの総合コンサルティングの実施。

4. 成果 

懸案事項の解決、「サ高住」等の保有会社設立、将来的な安定収益の確保を実現。

<実例6>

月極駐車場を安定性・収益性のある介護付き有料老人ホームに変身させ再生

事業前

事業後

賃貸駐車場を有料老人ホーム

①依頼者:主事業は不動産賃貸業(東京・江戸川区) 
②プロジェクト:借地権の事業化――有料老人ホームの建貸し(鉄筋4階建 63室)
③敷地面積:1,415㎡ 
④建築延べ床面積:3,016㎡
⑤竣工までの期間:2年6か月 
⑥地権者:2名(底地権者、借地権者)

1.相談事項

長年の借地状態の解決、スッキリした形での相続の実現、収益の安定化、加えて地域に貢献できる事業へ転換したい。

2. 提案

駐車場敷地を活用して、「介護付き有料老人ホーム」事業へ転換 

3. 実施

地主・地権者双方が参加可能な新規事業案を企画。

各関係方面、金融機関等と折衝。地主と借地権者の合意形成、介護事業大手㈱ニチイケアパレスへの一括賃貸、金融機関からは無理のない返済が可能な長期融資を取り付けたほか建築推進を含め実現までの総合コンサルティングを実施。

4. 成果 

借地権の事業化により諸問題の解決、地主・借地権者双方のメリット、収益安定化を実現。

<実例7>

生産緑地を「換地」手法で再生し、相続対策と収益改善策を実現

事業前

事業前

事業後

事業後

①依頼者:都市農家 (東京・練馬区) 
②プロジェクト:相続対策と収益改善策を目的にした“換地”手法による生産緑地の再生
③生産緑地の面積:7,500㎡  
④竣工までの期間:1年3か月  
⑤地権者:2名
⑥その他:土地区画整理の減歩26%

1.相談事項

自宅周辺地域の発展に伴い、道路付、交通の便など生産緑地の立地条件に変化。

この生産緑地を再生できるなら、相続税問題と収益の改善策を図りたい。

2. 提案

自宅敷地および隣接する課税農地と生産緑地部分とを「換地」する「個人による単独の区画整理」事業として、立地の良い生産緑地部分を多角的に活用できる事業用地化して事業資金を捻出、相続税対策と収益の改善を可能にする再生案を提案。 

3. 実施

“売れない、貸せない、建てられない”「生産緑地」を再生するため、「換地」の可能性や区の都市計画の方針などを研究。

行政、農協折衝を含め、「個人による単独の区画整理」事業を総合的にコンサルティング。

現在は生産緑地を社会福祉法人などの介護事業に50年定借で貸地が可能になり、地域によっては地代の前払い一時金などを含め自治体の補助制度などの活用もできるようになっています。

4. 成果 

立地の良い生産緑地部分の事業用地化を実現、収益を改善し、合わせ相続問題も解決。